The Essential Michael Jackson / Michael Jackson

合い言葉はポゥ!

エッセンシャル・マイケル・ジャクソン
度重なる整形手術で黒人から白人に変身しちゃったり、その後遺症(?)なのか、突然鼻がひん曲がっちゃったり、自分の子供をベランダから吊しちゃったり、幼児虐待で訴えられちゃったりと、ここ近年の行動があまりにも痛々しすぎて、すっかりアレなイメージが板についてしまったマイケルさん。EMINEMのPVでゲロかけられたり、鼻取れたりと散々ネタにされまくって、しかもそれに対して激怒したという人間の小ささまで披露してくれたりと本当に話題に事欠かない人ですが、それもやっぱりスーパースターだからこそ、という事もあるんでしょう(恐らく、多分)。ポウゥ!
現在の醜態に目が行きすぎて過去の栄光がおざなりにされがちだけど(と言うか、過去が輝かしすぎて今が尚更酷く見えると言う方が恐らく正しい)、それでもマイケルが過去に築いてきた輝かしい歴史は素晴らしいものであることは確か。過去にも数枚ベストは発売されているが、どれもマイケル自身の選曲のためか、なかなか納得のいくものが出ていなかったわけですよ。しかし、今回は単純にヒット曲だけを集めた2枚組ベストが発売。しかもジャクソン5時代の音源もコンプリート。これだよ! これを待ってたんだよ! ジャケットの写真は「Thriller」ですよ! かっけえ! マジかっけえ! 「あー、これ間違いなく裁判にかかった膨大な費用の回収目的だろうなあ」と思ったけど、それを吹き飛ばす程の魅力がこのベストからは溢れんばかりに放出されてましたよ。ポウゥゥ!
少年期のイノセント・ボイス(本当の意味で)での「I Want You Back」から幕を開け、「ABC」「Ben」を経て、「Shake Your Body(Down To The Ground)」「Don't Stop 'Till You Get Enough」の青年期。そこから「Billy Jean」「Beat It」「Thriller」の大ブレイクまでを収録したDisc 1。オープニングからいきなり「Bad」の跳ねるベースラインで魂に火をつけ(デーンデーンデッデッデッ!デッデッデッデッデデン!)、大名曲「Man in The Mirror」、ムーンウォークで一瞬で世界を熱狂させた「Smooth Criminal」、スラッシュのギターを大胆に取り入れた「Black Or White」と、まさに黄金期を完全パッケージしたDisc 2。モータウン、ディスコ、ファンク、ダンス、エンターテイメント…その全てを包括したスーパースターの栄光を完全に完璧に網羅。iTunesに入れて2枚分全部聴き終わったら、もう何を言われても「ポウゥ!」としか返事が出来なくなるほど、マイケル色に染まりまくり。顔も黄色から黒になったり白になったりならなかったり(個人差は多少あります)。いやあ、やっぱりマイケルは凄い。伊達や酔狂でスーパースターにはなれないって。ポウゥゥゥ!
現在は裁判ですっかり傷心のマイケル。バーレーンに閉じ籠もったりしてるようだけど、ハリケーン被災者のために曲を作っているという噂も入っているので、シーンへの復帰もそんなに遠い話ではなさそう。まあ、明らかに才能は枯れているし、ダンスも踊れる歳ではなくなっているのだけれど、やっぱり僕はマイケルの動向が気になったりするのです。
愛してるよ、マイケル。ポウゥゥゥゥゥゥ!!!