Clap Your Hands Say Yeah / Clap Your Hands Say Yeah

手を叩け、イエイ!

Clap Your Hands Say Yeah
ニューヨークの噂の5人組、Clap Your Hands Say Yeahのデビューアルバム。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドから脈々と語り継がれているニューヨーク・パンク直系の気怠く放物線を描くノイジーなギターと、ペイブメントを思わせるローファイなUSインディーポップが高濃度で結晶化したかのような、抜群のポップセンス。更にはボーカルの声がもろデヴィッド・バーンだったりと、その手の人間には溜まらないほどの絶妙なサウンドもさることながら、ハンドクラップやチャーム音などのハッピー・カムカムな要素が気持ちを高揚させてしっかり踊らせてくれるところもニクい。この一枚を聴いているだけで、感情の波がいつだって右肩上がりに変わると言っても過言ではないほど幸福感に満ち満ちている。
技術やシーンなどの無駄を一切排除した、ただ唄うための、ただ踊るための、ただ笑うためだけの純粋培養ポップ。子供の頃にカスタネットを持って、生まれて初めてリズムを手にしたときの興奮が、このアルバムには最初から最後まで真空パックされて詰め込まれている。インターネットの普及により、様々なブロガーが腕を組んで、眉間に皺を作って、熱心に音楽批評を繰り広げている昨今だが(ここも人のこと言えないけど・笑)、時には何も考えず、音と戯れ、手を叩き、「イエイ!」と叫んで馬鹿みたいに踊っても良いじゃないか。だって、みんな全てはそこから始まったはずなのだから。

オフィシャルサイトはコチラ。音源の試聴も出来るので気になった人は要チェック。